2014年8月27日水曜日

2014旅紀行 4

旅の終わりに流れる音楽は、始発電車の到着のアラーム。

22日、大阪の加藤亮二宅、ニューハウス(新)にてお寝坊さん。
前夜は丑三時まで、ライクア稲川怪談トークに花を咲かし、窓に映った炊飯ジャーの蓋の鎌首に悲鳴を上げたり。
終えて、皆が寝静まり独りになったリビングにて就寝目論む数分後、
居間のクーラーリモコンが動かなくなり、不可抗力にて快適な睡眠。故に惰眠、寝坊という霊障。

昼12時のバスで郷里西脇へ。ブックオフで買った謎の彼女Xを読みながら、いつしか振りに卜部美琴を抱きしめたくなる。
「秘密」の共有、そしてマイナスを抱えた「弱きもの」として女を愛すること。
一週間フレンズを見ていた時にも感じたけれど、おぞましいその感情を俺は否定する事ができない。
大いなるエゴ、独占欲。友だちが多い女と付き合った時の拡大する人間関係から、
「あいつのこと、もし泣かしてみろ。俺が許さねーから」的男友だちの登場が予見されるだけで、しらけてしまったり。
それは注意訂正される事に対するおびえ。
「彼女は、彼氏にとって、たったひとりのアイドルなんだから(謎の彼女X)」感慨深い言葉である、
それはidol(偶像)であるのかも知れない。一神的崇拝に快楽を見出すそれは、恋愛とはズレてしまっているのか。

帰宅後、最終日のBGM準備。
じっくり音楽を聴く時間が日ごと少なくなってきている。故、こういう時にまとめてリスーン。
洋楽5曲、邦楽13曲の計18曲。なんだかんだ、日本の音楽の方が、本当に良いものが絶対数に対して多い気がする。
この国で売れないとしたら、きっと俺はダメなんだろうな。とくゆらしほろ酔い早めの就寝。

この前、とても美しい夢を見た。
激エロ。なんだけど、触らないし、セックスもなし。
一年くらいかけて文章にしようと思う。ひとまず勉強。まずは谷崎読破より。

23日、そわつく朝。甲斐バンドを聴きながらギターの弦を交換する。
昼頃、マザーの玉の子一食千円近くする近江牛のレトルトカレーを見つけ出し、
悔し涙を流す母親尻目のモグモグタイム。喰っても体調悪くならん稀有な美味。
誰もいないバス停で加藤を待つ。中1の時に出来たスーパーが去年潰れて、誰も通らない街になった。

司馬遼太郎並に余談を挟んでいこう。
そのスーパーの出来た当初、画期的な新システム「エスカレーター」、「半スケルトンエレベーター」の導入により、
いわゆる「パンチラホットスポット」が現出している。という噂を、友人が仕入れて来た。
屹立するマザーファッカー、いきりたつマスラオとしては行かざるを得ない。
3人ほどの友人と連れ立ち、週末の決行を待った。が、当日になりとてつもない倦怠感に苛まれた俺は約束をすっぽかす。
要するにめんどくさくなって行かなかった。
週明け学校。「やぁやぁ諸君、いつも通りいつも通り」と会長的雰囲気で例のメンズ達に話かけるが、洞穴の様な目を向けられ、
「パンチラをないがしろにしたお前とは、もう友だちじゃない」といった三行半を渡される。
その反省から、今に到るまで俺はパンチラ、脚まわり、女尻をないがしろにした事は、ない。

バスに乗り大阪からやってきた加藤と合流し、同窓生ユウサク(フロム滋賀)に連れられ旅の終着点の、隣町加東市「平成ぽんぽこ村」へ。
PUFFY、つじあやの等を聴きながら車中、気が大きくなり小暴れ。
「チーマー」という言葉を知らないユウサクに東京ではみんな言っているよとうそぶき、
ユニセックスをはき違えた感じの全身ユニクロコーデを彼より「めっちゃおしゃれ。流石東京」と褒められ気をよくする。
加藤は「カマ野郎」との評。
同級生が余暇なく働きまくっているコンビニに寄り酒買いヘラヘラ。一年半振り、十五秒の再会。

平成ぽんぽこ村(加東市konoha)は、とても素敵な所だった。コの字型に家屋が建てられている関係で、
田舎のライブハウス特有の、入口前、全田んぼ的な茫漠な感じがせず、どこか心も華やか賑やか。
つい5、6年程前までは、焼き鳥屋などが軒を連ね夕刻のオアシスみたいな屋台村であったが、
数年の間に、バイク屋、ライブハウス、タトゥーショップが乱立する不良の温床へと様変わり。
ハコ鳴りってこうゆう事かってぐらいの素晴らしき音漏れ。夕暮れの田園に小屋が揺れている。

最後まで演奏はマイペースに進む。
旅を通して得たものは計り知れない。過酷な状況、雑踏ノイズまみれの舞台、歌の根本を考えた事が何度もあった。
それを終えた上で、過剰な演出はなにもしない。浮かんだことをやるだけだ。
迷った時は天を見上げる、そうすれば照明が俺を照らしているのだから。
「嘘の太陽」、そして俺の思い出ときっと繋がる聴衆の記憶。他に何がいるだろうか。

神戸よりやって来たぐうたら狂の演奏におどろき、外へと飛び出したミニマムぽんぽこ的女子中学生達が、
何度かそーっと会場に戻ってきてはまた出たり、外でひそひそはにかみながら話をしているのが、性のファーストインパクト感があって興奮した。
「こ、んどぉむ。。??」(4人中1人は知っているがとぼけている)みたいな。
終盤、FAAFAAZに30秒だけボーカル参加しただけで、腹筋ボロボロ。先が思いやられる。
満点の星空を見上げる暇のないくらい、充実した一日だった。

終えてメンズ共と、地元のソウルフードかおるちゃんラーメン。
歌う髪の毛に聴かされた舞鶴の某ライブハウスのロケンローエピソードが腹筋に対するイジメ。
友との再会、そして旅の終わり。両足、蚊に刺された十カ所ほどが、未だかゆさを引きずっている。

加藤とのツーア巡業は終わったが、俺には残業、もう一つの別れが残っていた。
それは神戸スタークラブの閉店前最後のイベントだ。それを終えてツイッターに書いた言葉をここに引用する。

「頭の上を走る電車はまるで俺の記憶の様だ。
スタークラブにて最後の演奏、旅の終演。
「懐かしい」と言えるほど、俺は遠くまで来れちゃいないから。
今をかき消す程のノイズはかつて通った思い出の音楽。
高架下、そしてまた過ぎていく。
夕暮れ電車に飛び乗れ!本当にありがとう、またね!!
(8月25日、夜)」

先日書いた通り、スタークラブは高架下のライブハウスなので、
俺みたいに音の小さい演者にとっては、電車の音がやや致命的。
だけど、当日は何も気にならなかった。むしろ、愛しい、それは優しい呪いの音楽として聴こえていた。
何度も何度も通った道。いつも俺はこの電車に乗って、この街へ、このライブハウスへやって来ていたのだ。
終えて、色々なことを思うが、「懐かしい」はコスプレでは無い。
制服を着て暴れ回る事はもう二度とない様に、それはそれでいいんだよ。懐古なんて糞喰らえ。
今だから、過去がある。それ以上でも以下でもない。返せない砂時計は積もり続けていくのみなのだ。
大好きなバンドをやっていたんだ。
だから、現在も歌っている。

valvaが本当に良かった。

いつも、話し足りない。余計なことを言ってしまったり、帰ってからやっと意味に気付いたり。
スタイリッシュにやれないままに、こんな場所まで来ちゃったぜ。
だから何度も逢いたいよ。

日付変わるまでスタークラブでのんたらくたら。
終えて、ぐうたら松本さんと風呂。結成秘話の8割がピザ屋絡みでめちゃくちゃ面白い。
肌の色を比べ合ったりしながらの、ちょいと長風呂。
メンズ連中と朝までトーキーン。映画の話、子どもの話、音楽の話、仕事の話、いなくなった野郎の話。

少しだけ横になってる内に朝、
眠気まなこで肝っ玉ババアのうどん喰らってふらっと帰宅。神戸の朝にたくさんのカラス。

旅の終わりに流れる音楽は、始発電車の到着のアラーム。
くそだるいこの世をヘラヘラ生き抜いて、必ずまた、逢おうな。






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